2024年1月31日
自分が断裁した本が書店で並んでいるのを見ると、思わず周囲に自慢したくなるほどのやりがいを感じます。
株式会社渋谷文泉閣
本社工場 2号ライン
北沢 直人
わが社のここがポイント
- 「丈夫で、見やすく、美しい本」づくりで、1200社以上の取引実績がある全国展開の会社です
- クータ・バインディングをはじめとする特許技術があり、高品質にこだわっています
- 上製本を日産3万冊、並製本を日産20万冊。高い生産能力、一貫生産ができる設備が強みです
インタビュー内容
―どんな仕事をしていますか
当社は印刷された1枚の紙から本を作る「製本」を自社設備で一貫生産しています。私は図鑑など、硬い板紙の表紙で綴じられた「ハードカバー」と呼ばれる上製本を製造する本社工場で「三方断裁」を担当。表紙付けをする前工程の作業で、本の形になった数冊分の紙の束を断裁機にセットし、背表紙以外の3辺を仕上がりサイズに合わせて切り落とします。機械に指定の寸法を入力し、目盛りやレバーは10分の1㍉単位に手動で微調整する繊細な仕事。断裁後は寸法や仕上がりを目視で検品しています。
―ここで働くことにした理由
本が好きで、本に携わる仕事がしたいと思って参加した合同説明会で当社を知り、興味を持ちました。特に印象に残っているのが、本の巻末にある「奥付」に著者や発行者、印刷会社などが掲載されるのに対し、製本会社名が載ることはあまりないと聞いたこと。製本は本作りで重要な工程ですが、表に名前が出ることが少ない縁の下の力持ちが格好いいと思い、製品として確かに形に残る仕事も魅力的でした。クータ・バインディングなどの特許技術を持つ力のある会社という点にも引かれました。
―仕事のやりがいは
指定された寸法で断裁しても、実際に表紙に当ててみると、若干サイズが合わないことが多々あります。機械の微調整は私たち三方断裁機のオペレーターの判断に任されており、一発で問題なく切り落とせることはほぼないので、2回目以内のセットで適切な寸法に断裁できると達成感を覚えます。今後の目標は、より丁寧に速く仕事をこなせるように、さまざまな経験を積むこと。製本に関わる幅広い技術を覚え、いずれは表紙に金などの高品質な特殊印刷を行う箔押し加工を手がけてみたいです。