―どんな仕事をしていますか

診断薬の原料となる「抗体」の製造や、医薬品試験の受託、バイオテクノロジーを用いた医療分野に事業を展開する当社。私は抗体を含んだ培養液の製造および回収に従事しています。細胞から抗体を産生させ、最大濃度の液体を得て不純物を取り除く作業で、精製工程へ向けた重要なステップです。細胞はとてもデリケートで、悪い状態では抗体を産生しなくなりますし、逆に手をかけ過ぎるのもよくありません。細胞の種類、状態に合わせた、適切な培養作業を心がけています。

―ここで働くことにした理由

「医療に貢献し人々の生活を支えたい」という思いから就活を進め、理想の条件に合致したのが当社でした。大学時代に細胞工学を研究してきたこともあり、その知識を生かせることが、細胞培養を仕事にしたいと考えた理由です。当社は育休などの取得時にもカバーできる体制が整っており、子育てしながら活躍している人も多いので、将来的にも働きやすさを感じています。冬は職場の方とスノーボードに行ったり、風景の写真を撮ったりなど、自然あふれる信州の暮らしを楽しんでいます。

―仕事のやりがいは

当社で製造している抗体はインフルエンザの診断薬に使用されているものもあり、間接的ですが医療分野の発展に貢献できていることに仕事の意義を感じます。培養には高価な原料が必要で、一つのミスが大きな損失につながることもあります。例えば培養液にカビなどの菌が入ると使用不能になるため、清潔な環境での慎重な作業が欠かせません。こうした工程の末、抗体が製品となり、医療を通じて「人々の豊かな生活を支えている」という実感がやりがいへとつながっています。