―どんな仕事をしていますか

当社が手がけるのは「墨出し」と「測量」。建物の基準を定める「生命線」のような重要な仕事です。作業は基本的に2人1組。現場に原寸大を地面に描くように、測量機器を使いながら角度や距離を正確に測定し、ミリ単位で建物を建設する位置を定めて印をつけます。基礎工事・躯体工事・鉄骨工事など、建設の初期から完成まですべての工程がこの基準に基づいて進行します。現場で行われるさまざまな作業についても自然と詳しくなれるのが、この仕事の魅力です。

―ここで働くことにした理由

ソフトテニスのスポーツ推薦で大学へ進学し、そこで全く別の分野を学びました。現在の仕事は、測量に関する資格がなくても始められるため、先輩に教わりながら実務を通して経験を積んできました。測量専用の計算式を使いますが、覚えてしまえば電卓で対応できますし、重いものを持つこともないので、力に自信のない方にも向いている仕事だと思います。地域密着で県内各地の現場に行くため、毎日が小さな旅行のようで楽しいです。時には新潟や群馬など、近隣の県へ出向くこともあります。

―仕事のやりがいは

「墨出しがなければ現場は始まらない」と言われるほど重要な仕事であることに誇りを感じながら働いています。現場の監督業務も任されているため、職人の方々に頼られるのもやりがいの一つです。ミリ単位の精密な作業なので、とにかく正確に、丁寧に作業を進めることと、指示を分かりやすく伝えるためきれいに文字を書くことには気を配っています。最近では、須坂市の大型商業施設「イオンモール須坂」建設の際に墨出しを担当しました。1年半にわたって測り、線を引き続けた経験には、大きな誇りを感じます。