―どんな仕事をしていますか

自動車用ブレーキパッドやブレーキシューを主力に、建機や産業機械にも使われる摩擦材を開発・生産する当社。私は主に、ブレーキパッド用摩擦材の試作研究に取り組んでいます。原料を配合して摩擦材を成形し、ブレーキに組み込んで試験機にかけ、データを分析するまでの工程を1人で担当。ブレーキの効きや強度、音の大きさなどのデータを元に、最適な原料比率を検証します。数値が基準に届くよう調整するのはもちろん、静音性、耐摩耗性など付加価値のある製品開発を目指しています。

―ここで働くことにした理由

当初は大学で学んだIT分野で就職活動を始めましたが、仕事内容だけでなく勤務条件も自分に合った企業で長く働きたいと思うように。業種を広げ、勤務地も東京近郊だけでなく地方を視野に入れることを決めました。当社を知ったのは、長野出身の友人が地元の優良企業として薦めてくれたから。世界で高いシェアを占める製品を製造し将来性があること、福利厚生が充実していて働きやすいことに惹かれました。私と同じく文系出身の先輩が多く活躍していることも魅力でした。

―仕事のやりがいは

日々、地道な試作と試験の連続ですが、蓄積したデータから新しい発見に出合えた時はうれしいです。例えば原料の樹脂の配合量を１％変えるだけで性能が変わったり、特定の材料によってブレーキをかけた時の音が小さくなったり。私は文系出身なので、最初は材料名を覚えることにも苦労しましたが、知識や経験が増えるにつれて楽しさが生まれます。現在は既存の配合比率を元に材料を変更する際のデータ検証を担当していますが、知識と技術を高めて、いつか新製品の開発を手がけたいと思っています。