6月に入り、夏季インターンシップ(就業体験)のエントリー受け付けがピークに。就職活動に力を入れないといけないけれど、何から準備したら良いかわからない…。そんな不安を感じている27卒の皆さんへ。
これから本格的に就職活動をするにあたって押さえておきたいポイントを解説します。焦らず、自分のペースで準備を整え、納得のいく選考へ一歩踏み出しましょう。
目次
1. 選考スケジュールの多様化!採用トレンドを知る
2. 今こそやるべき就活準備のポイント
3. 共通する企業の評価ポイントとは
4. 採用選考に進んだ場合、何をすべきか?
5. まとめ
1. 選考スケジュールの多様化!採用トレンドを知る
2025年6月現在、インターンを通じた選考の増加や選考スケジュールの長期化・複雑化など、企業の採用活動は現在進行形で変化します。採用トレンドへの理解を深めて効率よく、自分に合った就職活動の準備をしていきましょう。
ポイント① 選考活動を早めに始める企業は増えている
2024年冬に長野県就活ナビが県内企業に対して実施したアンケートによると、就活解禁前の2月以前に選考を開始する企業は全体の約4割(39.6% / n=48)でした。
ただし、過半数の企業の選考開始は3月以降であることもまた事実です。就活の早期化だけではなく、選考期間が企業によってさまざまになっているのがポイントです。
ポイント②採用活動を長めに、段階的に実施する企業がある
企業によっては、早期・春・秋と段階的に採用活動を実施するところもあります。学生の都合に合わせることでより多くの人に応募してもらいたいという思いや、近年増加傾向にある内定辞退への対応という意味合いもあります。
ポイント③学生には深い企業理解が求められる
リクルーター面談やカジュアルな接触機会を通じて、学生との関係構築や企業理解の促進を図る動きが活発化しているのも現在のトレンドです。
企業は選考スケジュール早期化に伴って増加傾向にある内定辞退を減らすため、前もって「自社への理解度」を深めてもらう機会を増やしています。また、その点は採用試験においても見られていると考えてよいでしょう。
2. 今こそやるべき就活準備のポイント
27卒の皆さんに就活本番が迫る今、自己分析やES(エントリーシート)対策、面接練習といった土台作りを丁寧に進めることが、今後の選考に自信を持って挑むためのカギになります。何から手をつけるべきかを整理し、効果的に準備を進めていきましょう。
自己分析で「選考の軸」をつくる
就活準備の出発点は、自分の価値観や強みを明確にすることです。これまでの歩みや経験を振り返り、価値観を整理しましょう。
大切にしたい働き方を言語化する
「なぜこの企業か」を語れる軸をつくる
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)と自己PRの素材を整理する
ESや面接でよく聞かれる質問に備えて経験を深掘りし、エピソードを明確に準備しておくことが重要です。成功体験だけでなく工夫や学びに注目すると、自己PRに説得力が増します。
複数のエピソードをストックしておく
企業に合わせた伝え方ができるよう構成を整える
ESの完成度を高める
企業ごとの傾向を踏まえて、内容を調整する力が選考通過率を左右します。
使い回しではなくその都度書き直す。ある程度共通していて流用する場合であっても、企業によって求める人材は異なります。内容の調整や書き分けが重要
添削を受けて客観的な改善点を知る
模擬面接で実践力を養う
本番で緊張しないためには、繰り返し話す練習を重ね、自分の言葉で伝えられる状態を目指しましょう。
定番質問に対する回答の「型」をつくる
練習を通じて表情や話し方をブラッシュアップ
他者からのフィードバックで改善を図る
3. 採用で企業が見るポイントを知る
選考フローや時期は企業ごとに異なりますが、採用における評価基準には、企業によらずある程度共通するものがあります。それらのポイントを知っておきましょう。
説得力のある主張と選考中の一貫性
応募書類から面接まで筋の通った主張をし、自分らしい言葉で伝えられるかを重視する傾向にあります。以下をチェックしてみましょう。
抽象的でなく、具体的な経験を交えて説明できるか
ESと面接で異なった主張をしていないか
志望動機や自己PRの「軸」が一貫しているか
情報収集力と企業理解の深さが問われる
どの企業でも「この会社についてどれだけ理解しているか」は選考の重要な評価項目です。
企業理念やビジョンへの共感があるかどうか
競合他社との違いを把握し、自分の志望理由に結びつけているか
企業の「今後」に関する質問に対応できると好印象
自己分析の深さが選考突破の土台になる
企業が求める人物像に合致するかどうかは、自己分析がどれだけ深くできているかに左右されます。
自分の経験と価値観を結びつけて語れること
自分の強みを仕事でどう生かすかが明確になっている
自己理解をもとにした納得できる回答が求められる
4. 選考が進んだら何をすべきか
書類選考の通過から次の選考までの期間は、企業ごとの対策と同時に、自分自身の理解度を再確認する重要なタイミングです。企業情報の深掘りや想定質問への準備など、選考開始前に取り組むべき対策ポイントを確認しておきましょう。
企業情報を多角的に調べ直す
文字情報では伝わりにくい「企業のリアル」を知るには、公式サイトはもちろん、SNSや動画メディアも参考になります。
企業の公式サイトで社員インタビューや採用情報ページを読み込む
企業の公式SNS(Instagram・YouTubeなど)で社内の雰囲気を知る
企業の説明会の様子などをアップしたアーカイブを見る
多角的に調べようとすると、就活系のYouTubeチャンネルなども目に入りますが、発信者の主観が含まれることもあるため、参考程度にすることをおすすめします。また同様に、口コミサイトの口コミについてもバイアスがかかっている可能性もあり、注意が必要です。
面接前に「よくある質問」への準備をする
自己紹介やガクチカ、志望動機といった基本的な質問に対する答えは、整理しておくことで自信につながります。
定番質問への答えをテンプレート化しておく
自分らしいエピソードで印象を残す工夫をする
実際に声に出して練習し、自然な話し方を意識する
面接前後も「丁寧な対応」を心掛ける
面接中の受け答えだけでなく、入室や退室の所作、メールのやり取りにも気を配りましょう。
面接直前のあいさつや表情も第一印象に影響する
対面・オンラインどちらであっても礼儀やマナーを押さえる
5. まとめ
就活は他人と比べるものではなく、自分に合った道を見つけるための大切な期間です。焦るよりも、自分のペースで納得のいく準備を進めることが何より重要です。
就活の早期化と長期化が進み、選考に進むタイミングが幅広くなっている
自己分析やES、面接の準備を丁寧に進める
どの企業にも共通する選考での評価ポイントを押さえて対策する
これらの点を意識して丁寧に取り組むことで、不安は自信へと変わっていきます。焦らず、着実に準備を進め、自分らしい就職活動を歩んでいきましょう。私たち長野県就活ナビも応援しています。何かお困りのことがあれば気軽に「お問い合わせ」からご連絡ください!
▼ 他にも、長野県就活ナビでは就活に役立つ記事を掲載中。記事一覧はこちらから。
執筆者プロフィール
味澤 泰征|長野県就活ナビ事務局
2018年に信濃毎日新聞に入社。マーケティング局所属。学生の長野県内企業への就職を支援する「長野県就活ナビ」の企画・運営に関わって5年目。県内の大学で就活講座の実施経験もあり。岡谷市出身、県外の大学に進学し、Uターン就職。趣味はゲームとパソコン。