早めにもらった内々定は受諾すべき?判断のポイントを徹底解説

 

 インターンシップの参加などをきっかけに企業から早くに「内々定」をもらえることがあるという話を聞いたことがある人もいるかもしれません。就活を始めたばかりで、これから他の企業とも良い出会いがあるかもしれないと思うと、内々定をもらったものの、受けるべきか迷いますよね。

 この記事では、大学3年次など早期に内々定を受けた時のメリット・デメリットや自分に合う企業かどうか見極めるポイント、辞退する場合のマナーや法的拘束力など、一般論に基づいて解説します。焦らず自分らしい選択ができるよう、ぜひ参考にしてください。

 

 目次

1.内々定を早めにもらうメリット

2. 内々定を早めにもらうデメリット

3. 納得のいく判断をするためのポイント

4. 内々定を辞退する際のマナーと伝え方

5. まとめ

 

1. 内々定を早めにもらうメリット

 内々定を早めに得るメリットは多岐にわたります。

 

 精神的な余裕が生まれる

 内々定を早めに得ることで、「内定がない」という不安や焦りから解放され、安心感を持って日々を過ごせるようになります。

 

 他の活動に集中できる

 就活への負担が減ることで、学業や資格取得など残りの学生生活を自分が興味のある分野に時間を使うことができます。例えば以下のようなことができるかもしれません。

 卒業研究や友人との思い出づくりなど大学生ならではの活動に集中できる

 留学やボランティア活動といった知見を広げる活動に参加できる

 資格取得で今後のキャリア形成につなげるための学習ができる

 

 入社前に企業を知る機会が増える

 早期に企業とつながることで、社内の雰囲気や価値観に触れる機会が増えます。具体的な関わり方は以下のようなものが考えられます。

内定者向けイベントや研修への参加が早期に始まる

社員との面談や交流を通じて理解が深まり、安心感が得られる

 

2. 内々定を早めにもらうデメリット

 早めに内々定をもらえるメリットもある一方で、企業側から意思決定を迫られたり、企業研究が不十分になったりといったデメリットもあります。これらをしっかりと把握したうえで、内々定を受け入れるかよく見極める必要があります。

 

 入社意志の判断を早期に迫られることによるプレッシャー

 企業によっては内々定の通知後、早期に入社の意思決定を求められる場合があります。他企業との選考の兼ね合いなどで迷いがある段階では、返答が負担になることもあるかもしれません。

 

 業界研究や企業研究が不十分になる可能性

 早めに内々定を得ると安心感は得られますが、興味のある業界や企業の研究を深めることなく就活を終えた場合、冷静にほかの企業と比較検討する機会が減ってしまいます。そのため、自分で受諾を決めたものの「本当にこれで良かったのかな」という漠然とした不安が残る結果につながってしまうかもしれません。

 

 入社後のミスマッチにつながる可能性

 早めに内々定をもらい、社風や働き方といった企業理解が不十分なまま入社を決めてしまうと、自分の価値観や将来像とのギャップが不満につながる恐れがあります。

 

3. 納得のいく判断をするためのポイント

 内々定の受諾を判断する際は、企業文化や成長環境、働く条件など多角的な視点からの検討が欠かせません。自分に合った企業かを見極めるための判断基準を明確にして、入社後のミスマッチを防ぎましょう。

 

 自分の価値観と企業文化・ビジョンが合うか

 企業の理念や社風が、自分の考え方や将来像と合致しているかを見極めることは大切です。

企業のミッションやビジョンが共感できる内容か

働く人たちの雰囲気が自分に合っているか

自分がその企業で実現したいことと企業方針が一致しているか

 

 成長機会やキャリアパスの明確さ

 入社後にどのような経験やスキルが得られるか、キャリアの道筋が見えるかは重要な検討材料です。以下のようなことを確認してみましょう。

配属先の決め方や異動の仕組み

研修制度の充実度やフォロー体制

評価・昇進制度の透明性

 

 働く環境や福利厚生などの条件面

 職場環境や待遇面も長く働くためには無視できない要素です。実際の働きやすさを具体的にイメージできるように情報を集めましょう。

勤務地や勤務時間は希望条件と合っているか

休暇制度の取得状況や残業時間の実態

住宅補助・通勤手当・健康支援といった福利厚生の内容

 

4. 内々定を辞退する場合のマナーと適切な伝え方

 内々定は正式な労働契約を結ぶ前の段階なので、受諾をしても比較的簡単に取り消すことができるとされています。しかし、企業側は内々定を出すまでに多くのコストと時間をかけていることも事実です。辞退する場合は、丁寧で誠意ある対応を心がけましょう。

 

 受諾・辞退のタイミング

 返答期限が設定されているか、期限が明確でないかはさまざまですが、他社の選考状況など自分の就活スケジュールに合わせて慎重に判断することが可能です。即答はせず、冷静な比較が重要です。

 

 辞退を伝えるときの基本マナーと四つのポイント

 辞退の際は、相手に敬意を持って誠実に伝えることが基本です。最低限押さえておきたいマナーを整理しておきましょう。意識すべきポイントは以下の4つ。

【早めの連絡】  辞退を決めたらできるだけ早く伝える
【電話が基本】  まずは電話、難しい場合はメールでもOK
【理由は簡潔に】 詳しく語りすぎず、シンプルに伝える
【感謝とお詫び】 これまでの対応への感謝と辞退の謝意を述べる

 

5. まとめ

 内々定を早い時期に受けた際には、焦らず自分にとって納得のいく選択をすることが大切です。判断に迷ったときは、以下の3つのポイントを意識しましょう。

メリット・デメリットを理解して自分にとっての最適なタイミングで判断する

企業との相性や成長環境、働く条件を多角的に比較する

辞退を決めた場合は、なるべく早く連絡し、誠意を持って丁寧な対応を心掛ける

 本記事で解説したポイントを意識して、後悔のない進路を選択しましょう。応援しています。

 

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執筆者プロフィール

味澤 泰征|長野県就活ナビ事務局

2018年に信濃毎日新聞に入社。マーケティング局所属。学生の長野県内企業への就職を支援する「長野県就活ナビ」の企画・運営に関わって5年目。県内の大学で就活講座の実施経験もあり。岡谷市出身、県外の大学に進学し、Uターン就職。趣味はゲームとパソコン。