就職活動中は、企業の話を聞く機会が多くあります。
話を聞いている最中、効率よくメモを取るにはどうすればいいのでしょうか。
長野県就活ナビ事務局を運営する信濃毎日新聞社の社員が、就活生の取る「企業研究のためのメモ」について考えてみました。
記事の最後には、PDF、Excel、Googleスプレッドシートのダウンロードリンクを付けていますので、ぜひご活用ください。
学校では授業や講義のメモを取ることは当たり前ですが、仕事中に「メモを取る」のも社会生活の基本中の基本です。
「メモを取ってね」とアルバイトでも言われたことがある人も多いのではないでしょうか。
そんなメモやノートですが、就活中に取るものも工夫次第で、企業研究を進めたり、面接対策をするときの大きな武器になります。
話を聞いた内容をメモ。そこからノートへ
メモを取る、ノートを作る目的
まずはメモを取り、ノートを作る目的について整理しました。
・企業について調べて、理解を深めるため
・選考状況を管理するため
この2点を満たすノートを作るためには、効率の良いメモを取る必要があります。
「効率の良いメモ」とは、そこで書き留めた情報に加え、自宅に帰ってから追記することでそのままノートとして活用できるもの、と考えています。
ノートを自分で作るときのポイント
①同じレイアウトで記入する
同じレイアウトにすることで、比較しやすくなります。
②書き方にこだわりすぎない
情報量にばらつきがあっても、無理やり整えなくても大丈夫!メモの量の違いが、その企業への関心度の差かもしれません。
ノートに入れるべき項目
企業の採用ホームぺージや公式SNS、長野県就活ナビなどのナビサイトで調べるほか、インターンシップや仕事体験、説明会などで見聞きしたこともどんどん書き込みましょう。
①企業の基本情報
社名、業種、本社所在地、その他事業所所在地、企業理念など
②企業の採用情報
採用職種、求める人材、選考フロー、採用実績など
③自分の知りたいこと
福利厚生、勤務地、転勤の有無、男女比、年齢層、資格などのキャリア制度
この項目はぜひ自分で考えてみてください。働く上で自分が何を重視するのか、が見えてくるはずです。
④インターンシップや仕事体験などの日程
就活中は「次のアクション」を意識することが大切です。
うっかり説明会に行きそびれた!なんてことがないよう、次にどこでこの企業に会えるのか、調べておきましょう。
⑤フリースペース
会社見学やイベントなどで会った先輩社員や人事担当者の印象/印象に残った言葉/共感した話
自由に記載できるスペースも作りましょう。話を聞きながら、どこに入れたらよいかわからない場合はメモ欄として使えば、あとで情報を整理するときに便利です。
⑥疑問
調べても分からなかったことや説明会などで聞きそびれてしまったことなどを書き留めておきましょう。就活生が苦手とする「逆質問」対策にもなります。
⑦共通の「印象点」を付ける
比較するときに共通の尺度があると便利です。
長野県就活ナビで用意したサンプル(テンプレート)では、「楽しく働けそう」「働く人が合っていそう」「働く環境が合っていそう」「仕事に興味がある」「次のアクションを起こしたい、また会ってみたい」を1~5点でチェックできるように作ってみました。
こんな時に振り返ろう
志望動機を考えるとき
志望企業のどういう点に引かれたのかを整理できます。
面接前におさらい
緊張するインターンシップや面接の前に作ったノートを見返して、企業の基本情報や質問したいことをサッとおさらい。
就職活動に不安を感じたとき
自分が取り組んできた就活を見返すことで、「ここまでやったならきっと大丈夫」と自信が持てます。
自分で作ったノートは何よりも自分の味方!
一生懸命調べたり、実際に話を聞いてまとめた自分だけのノートができました。自分の言葉でまとめることで考えを整理することがきっとできたはずです。
最初は難しく感じるかもしれませんが、続けていくうちに、自分の就活の軸を見つけることができるはずです。「企業研究ワークシート」が皆さんの就活のお役に立てばうれしいです。
テンプレート「企業研究ワークシート」のダウンロードはこちら
◆Excel(エクセル)ファイル|左上の「ファイル」から「ダウンロード」を押す
◆スプレッドシート|Googleアカウントがある方はコピーして使用可能
◆PDF|印刷して使用する
企業研究ワークシートの記入・活用例
当日記入した内容(黒字)と、家に帰ってからHPなどで調べて記入した内容(青字)で記載しました。上にあるようなポイントを押さえながら、自分だけのノートを作ってみましょう。
執筆者プロフィール
小池 ちはる|長野県就活ナビ事務局
入社8年目。信濃毎日新聞社マーケティング局所属。学生の長野県内企業への就職を支援する「長野県就活ナビ」を企画・運営。長野県就活ナビの担当は1年目。安曇野市出身、県外の大学に進学したが、Uターン就職。